講義内容
脳や生命の神秘を真に理解するにはどうすればいいのでしょうか? 脳の各部位の働きや個々の細胞・生体分子の機能が詳細に分かるだけでは不十分です。それらの個々のパーツの複雑なネットワークがシステムとしてどのように振る舞うのかを解明し、リアルな生命現象の理解を進めるキーテクノロジーとなるのがコンピューターシミュレーションです。
本講義では、脳科学や生命科学の分野において、計測技術・分析技術にも触れ、それに最新の数理モデルやシミュレーションが組み合わさることによってはじめて明らかになる脳・生体のダイナミクスについて分かりやすく紹介します。「筋肉のシミュレーション」「脳の数理モデル」「細胞内情報処理」「脳内電流」等の最先端の話題をとりあげて、基礎的な部分からていねいに解説します。
評価基準(目安)
出席・小テスト4点×12回+レポート26点×2題選択。提出はできるだけe-mailにて。subjectに「脳・生体レポート」と記載し、メール本文の1行目に講義日付、教員名、2行目に学籍番号と名前を記載して下さい。添付ファイル可(ワードまたはPDF)。ファイル名は「SIM日付-学籍番号.doc/.pdf」。 例(4/13のレポート):SIM0413-t9999.doc。同じくファイルの1行目に講義日付、教員名、2行目に学籍番号と名前を記載して下さい。
提出先:石川顕一<ishiken@q.t.u-tokyo.ac.jp>。手書きの場合は講師に手渡すか,〒113-8656東京都文京区本郷7−3−1東大・工・システム量子工学専攻事務室気付石川顕一宛に送付。締切2005年7月15日(金)必着。
レポート課題
以下の3出題のうち2題を選択して、上記の要領でレポートを提出して下さい。
[越塚誠一教授出題]
以下の2題の両方に答えよ。
1.シミュレーションに必要な、(1)プリプロセッシング、(2)ソルバー、(3)ポストプロセッシングについて、内容を説明せよ。
2.生体力学シミュレーションの例を1つ挙げ、その(1)有用性と、(2)実現可能性について述べよ。
[石川顕一助教授出題]
4/13「生物の形づくりの神秘」、4/20「ゆらぎの中の生体ナノ分子機械」、5/18「細胞膜タンパク質の自己組織化」、6/29「細胞膜タンパク質の自己組織化と構造ゆらぎ」の4回の講義のうち1つを選び、その内容をA4判1枚程度にまとめよ。また、その講義について感じたこと考えたことを、0.5枚程度で述べよ。
[渡辺正峰助教授出題]
以下の2題のうちの1つに答えよ。
1.BCI(Brain Computer Interface)について調べ考察せよ。
2.NCC(Neural Correlate of Consciousness)、Visual Awarenessについて調べ考察せよ。
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