研究テーマ

[1] レーザーと物質の相互作用(理論・シミュレーション)

近年のフェムト秒レーザー技術や高次高調波発生技術の進歩により、超短パルス高強度場と物質の相互作用が、様々な分野で注目されています。私たちは、
  • アト秒科学
  • 高強度場現象・高次高調波発生
  • フェムト秒レーザーと原子・分子・クラスターの相互作用
  • 高次高調波と原子・分子・クラスターの相互作用
  • フェムト秒レーザーパルスの媒質中の伝播
  • 極端紫外・軟エックス線領域での高強度場物理
  • 量子コヒーレント制御
  • 微小光学素子のデザイン

等を理論・シミュレーションによって研究しています。 具体的な研究テーマの例は以下の通りです。

[2] 次世代スーパーコンピューターのための重粒子線治療シミュレーション(理化学研究所次世代計算科学研究開発プログラム)

がんの重粒子線治療とは、重粒子線(炭素などのイオンを加速してできるビーム)を病巣に集中的に照射することによって、非侵襲に(切らずに)がんを治す最先端の治療法です。放射線治療で用いられているエックス線は、がん病巣で止まらずに進み、通り道にまんべんなく影響をあたえます。これに対して、重粒子線は停止する直前に最も影響を与えるため、エネルギーを適切に選べば重粒子線はちょうどがん病巣の位置で止まり、ピンポイントにがんを攻撃できます。現在、重粒子線治療は高度先進医療として認可されており、急速に注目度が上がっています。次世代スーパーを活用して、1回のCTスキャニングにもとづいて完全にシミュレーションベースで、臓器の運動や二次的ながんのリスクまで考慮した精密な治療計画を行うシステムを開発することを夢みて、研究を進めています。

  • モンテカルロ法とボクセルファントムを用いた全身線量計算
  • 肺運動の計算力学モデルと組み合わせた4D線量計算
 
お問い合わせは…
〒113-8656 東京都文京区本郷 7-3-1東京大学 大学院工学系研究科 附属 光量子科学研究センター
[e-mail] ishikenアットマークatto.t.u-tokyo.ac.jp