2006年度卒論・修論テーマ
(東京大学内部向け資料)

[1] サブ波長回折光学素子のデザイン [シミュレーション]

回折現象を利用して光を制御する素子を回折光学素子と呼びます。現在、超微細加工技術の発展に伴って、光の波長よりも微細な構造(数百ナノメートル)を持った素子(サブ波長回折光学素子)の作成が可能となってきています。本研究では、FDTD(時間領域差分) 法を用いて素子中の光の振る舞いをシミュレーションすることにより、先進的なサブ波長回折光学素子のデザインに取り組みます。(企業との共同研究)
レンズ素子(黒枠部分にある)に左から入射したレーザー光が中央部に集光する様子

[2] 高強度レーザーパルス中における原子の超高速ダイナミクス [シミュレーション]

近年のフェムト秒レーザー技術によって可能になった赤外からエックス線領域の高強度光パルス中での原子の挙動は、ノーベル賞級の未知の現象の宝庫である上、化学反応の制御や生体分子イメージング等への応用も期待されているため、世界の一流の大学・研究所が競って研究を始めています。本研究では、時間依存シュレーディンガー方程式に基づいて高強度レーザーパルス中での原子の振る舞いをシミュレーションし、未知の現象の発見にチャレンジします。(理化学研究所、ウィーン工科大学との共同研究)

超短パルス軟エックス線によるイオン化で放出される電子を用いたヤングの干渉実験のシミュレーション

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